2020年12月27日

「エウロパ・グロウ3」表紙について


今回の新話で描いたカラー表紙が、思いのほかSFらしく描けたので、ちょっと語ります。

私はそもそも普段からカラーイラストは苦手に思っているのです。

コスナポでkindle用に今まで描いてきたカラー表紙絵は全部、なんか色味がパッとしない…。
もちろん毎回一生懸命に塗っているつもりなのですが、パッとしないその理由はなんだろうな〜なんて常々考えてました。
それがつい最近、このblogのkindle一覧ページを整頓していて、久しぶりに過去のkindle表紙画像を目にしたことでやっとちょっとは客観視できてわかったのです。
『明度のコントラストがパッキリしていない』というのが大きな原因なのではないかと。
これまでのカラー表紙では、青系の中明度から高明度の色ばかり使っている印象でした。
あとはイラストのカラーチャートに計画性がないということも…

なので、次に描くカラー絵はまず黒に近い暗い色を大胆に配置するのを目標にしよう!そうしよう!
などと考えていたわけです。

とかなんとか考えつつも、肝心の表紙レイアウトはギリギリまで案出ししておらず、
いよいよスケジュール的に明日描かなくちゃな〜という日の晩、ベッドの上で描いたラフがこちら。

ラフはこれ一枚だけ。
写り込んでる罫線でもわかると思うのですが、ちっちゃく書いたメモ書き程度なのです。

誰がどれかは、描いた本人しか判らない雑さですね…。

しかしこれで一発決めにしてしまいました。
インスピュレーションを大事にする派です。
いつもは描き込むキャラとか色々入れ込んじゃうのですが、今までそうしてきたし、もう十分描いてきたので、あえて今回はシンプルに行ってみようという気になりました。

まずはしっかりエウロパを写実に近いタッチで描きました。
「エウロパ」と画像検索すると必ずTOPの方に出てくるあの有名なエウロパの画像を見ながら模写しました。
トレースではないし、厳密にヒビの形は合わせていません。
オリジナルよりも色味はシンプルに鮮やかめにしました。

そして、このエウロパの下、向かって左にソラ、右にアンバーの横顔アップを描いておしまい!

未だかつで表紙のカラー絵でキャラの顔をこんなにアップに配置したことはあっただろうか…いやない。(反語)

相変わらずのバケツ塗りなので、キャラをアップにしたぶん、彩色作業は早く終わりました。
そして出来上がったのがこちら…

まさか…
こんなにもSFらしいイラストになるとは!

今回のカラー表紙絵は思っていたよりうまくいった気がします!
今までイチのインパクが強い表紙イラストだと思います。(当社比)
まず構図がシンプルである事
 ・3角形の安定感
 ・シンメトリー
そして何より、思い切って背景に黒に近いコズミックブルーを置いた事が良かったのかも知れません。

あまりにもしっくりき過ぎています。
もしかして、私はどこかで見かけたSF作品の画像を無意識に模倣してしまっているのであろうか!?
などと疑っておるくらいです。

試しに「SF 映画 宇宙服」で画像検索してみましたが、これと同じような構図の画像はなかったです。
よーし、今の所セーフ!
結果的にそうであったとしても、故意ではないのは確かです。…ので許して

とはいえ、このまま表紙にするわけではなく。
これまでの表紙絵のフォーマットに合わせて“枠”をつけるのですが。

こちらはBlogで公開する用の表紙 ⬇︎

こっちはいずれkindle(有料版)で使う予定の表紙 ⬇︎

しかし、今回の絵に関しては余計な枠もタイトルも付けないのが一番いいですね。
いつかカラーイラスト集を作ることがあれば、収録したいところです。

ちなみに、エウロパ4と5の表紙案のラフも描きました。
ホントに、誰がどれだか判らない雑さです。
自分で忘れないうちに作りたいものです。

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